歯科衛生士の専門学校夜間部について解説!仕事と両立できる進路

社会人の味方「夜間部」 昼間部との違いは?

社会人が仕事をしながら歯科衛生士の資格を取ろうと考えたときに、進路として検討したいのが専門学校の夜間部です。夜間に短時間集中型で開講される夜間部であれば、日中の仕事と資格取得の勉強を両立できる可能性があります。

今回は、歯科衛生士の専門学校夜間部の特徴や昼間部との違い、夜間部で学ぶメリット・デメリットを紹介します。

歯科衛生士の専門学校の「夜間部」とは?

口腔内検査と歯ブラシ

歯科衛生士の専門学校の「夜間部」とは、歯科衛生士養成課程をもつ専門学校の、夜間に開講しているコースのことです。「II部」「夜間課程」という名称の学校もあります。

歯科衛生士になるには、歯科衛生士養成課程がある「大学」「短期大学」「専門学校」のいずれかで3年以上学んだのちに、歯科衛生士国家試験を受けて合格しなければなりません。専門学校の夜間部は、昼間働きながら通えることから、社会人経験がある人が資格を取得するための再進学先として、よく選択されています。

大学と専門学校との違いは、当ブログの「【大学と専門学校】歯科衛生士を目指すならどっち?違い・特徴をまとめ」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

歯科衛生士の専門学校の夜間部と昼間部の違い

ひとつだけ点灯する電球

歯科衛生士専門学校の夜間部と昼間部の大きな違いは、授業時間・カリキュラムと学費です。それぞれどのように違うのか、比較してみましょう。

 授業時間・カリキュラム

下記の表は、ある歯科衛生士専門学校の、昼間部と夜間部の1日の授業時間です。始業時間が朝と夕方で違うことに加えて、コマ数も昼間部の4コマに対して夜間部は半分の2コマです。

 始業~終業授業数
昼間部9:00~16:1590分 × 4コマ
夜間部17:50~21:1090分 × 2コマ

夜間部では半分のコマ数で必要なことをすべて学ぶ必要があるため、カリキュラムも昼間部とは異なります。ここで例に挙げた歯科衛生士専門学校では、昼間部は1年次で基礎を終わらせて2年次は応用力の習得にあてるのに対して、夜間部では1・2年次を使って基礎の履修を終えるカリキュラムです。

細かい授業時間やカリキュラムの組み方は専門学校ごとに異なりますが、夜間部のほうが昼間部よりも1日の授業時間は短いのが一般的です。そのため、夜間部では多くの場合、コンパクトで無駄のないカリキュラムが組まれています。

学費

カリキュラムから極力無駄が省かれていることもあり、夜間部の学費は昼間部よりも安いのが一般的です。公益社団法人東京都専修学校各種学校協会が実施した「令和2年度 学生・生徒納付金調査」によると、専門学校の歯科技工、歯科衛生課程の学生納付金は、以下のとおりです。

 入学金授業料実習費設備費その他合計
昼間部22.4万円67.6万円18.9万円3.3万円6.8万円119万円
夜間部16.7万円54.5万円12.8万円3.1万円4.6万円91.6万円

どの項目でも、夜間部のほうが低い数字となっているのがわかります。(※ただしこれは歯科技工課程も含めたデータなので、細かい数字に関しては歯科衛生課程のみの場合と異なる可能性があることに留意してください)

また、各専門学校が公表している学費を確認すると、歯科衛生課程の3年間の費用の目安は、夜間部はおおよそ230~300万円程度、昼間部は280~360万円程度です。同じ学校の昼間部、夜間部の学費を比較すると、夜間部のほうが年間10~20万円程度安い例が多く見られます。

歯科衛生士の志望動機に関しては、当ブログの「歯科衛生士の志望動機を作成する4つのコツ!注意点も押さえておこう」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

専門学校の夜間部で歯科衛生士を目指すメリット

スケジュール調整を行う

昼間のコースではなく、あえて夜間に歯科衛生士の専門学校に通うことで、主に次のようなメリットが得られます。

  • 仕事と両立できる
  • 昼間部と比べて学費を抑えられる
  • 効率的に学べる
  • 人脈が広がる

それぞれのメリットをくわしく解説します。

仕事や家庭と両立できる

夜間部の最大のメリットは、昼間の時間を空けられることで、仕事や家庭との両立がしやすい点です。夕方以降に授業が始まるため、昼間に本業がある社会人や、アルバイトで学費を稼ぎたい学生、昼間、育児などで家を空けられない人などでも、仕事や家庭と両立して学べます。

そのため、例えば多業種への転職を考えている人だけでなく、歯科助手から歯科衛生士へのステップアップを図りたい人などにも、夜間学校は向いているでしょう。

学校によっては、オンライン授業やICT教材の導入、昼間の勤務先の紹介など、仕事や家庭などとの両立がよりしやすくなるようなシステムを提供していることもあります。

昼間部と比べて学費を抑えられる

歯科衛生士になるための専門学校は、昼間部よりも夜間部のほうが入学金や授業料などの費用が安い傾向にあります。

学校や給付金の受給状況などによっても異なりますが、3年間で数十万〜百万円以上の差が出ることもあるため、バカにはできません。経済的な理由から学費を抑えたい人や、将来に向けて貯蓄をしたい人にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

効率的に学べる

夜間部は昼間部に比べて1日の授業時間を短く設定しているところが多く、そのぶん、長期休みが省かれているなどカリキュラムがぎゅっと濃縮されています。短い時間で内容の濃い授業を受けられるため、集中して効率的に学習できるのです。

もちろん授業時間が短くても、国家試験の受験に必要な知識を網羅的に学べる点は昼間部と同様です。そのため、国家試験の合格率などで不利になるといった心配はありません。

人脈が広がる

歯科衛生士の専門学校の夜間部には、昼間は別の仕事をしている人など、さまざまな属性の人が多く集まるのが特徴です。学生の年齢層も、10代から学校によっては40代以上までと幅広く、昼間部では出会えないような人とつながりをもてるでしょう。

また、夜間部は転職やキャリアアップなど強い目的意識を持つ学生が多くなることもあり、モチベーションの高い人たちのなかで学べるというメリットもあります。さまざまな経歴やバックボーンを持つ人たちと切磋琢磨し合えるので、良い刺激を受けられるでしょう。

専門学校の夜間部で歯科衛生士を目指すデメリット

的を外す男性

夜間部で歯科衛生士を目指すメリットは多いですが、デメリットにも目を向ける必要があります。夜間部で学ぶ主なデメリットとして挙げられるのは、次の2つです。

  • 自学の時間が確保しづらい
  • 心身の負担が大きい

デメリットがあることを理解したうえで、それでも夜間学校を選択するメリットが大きいのかどうか、よく検討する必要があります。以下で、2つのデメリットについてそれぞれ簡単に解説します。

自学の時間を確保しづらい

昼間に働いたり家事・育児をしたりして、夜間に専門学校に通うとなると、学校のある平日は空き時間がほとんどなくなる人も少なくないでしょう。そのため、自学自習にあてる時間をなかなか確保できない可能性があります。対処法として、志望校を決めるときに次のことを意識するとよいでしょう。

  • 会社や自宅からのアクセスが良い専門学校を選ぶ
  • オンライン授業のある専門学校を選ぶ
  • 動画教材などが充実した専門学校を選ぶ

会社や自宅からの移動がしやすい学校や、週の何日かは自宅で授業を受けられる学校であれば、移動時間を短縮できるため、その分を自学にあてられるでしょう。また、動画教材など移動中や休憩時間にも勉強できる教材があると、習ったことを効率よく復習できます。

心身の負担が大きい可能性がある

昼間は仕事、夜間は学校と二足のわらじを履く生活が続くと、体力的に大きな負担となる可能性があります。また、在学中の3年間は休みの日にも予習復習や課題などに取り組む必要があり、余暇の時間も削られることになるでしょう。

そのため、夜間部で歯科衛生士の勉強を続けるには、資格を取りたいという強い意思と、体調を崩さないための自己管理が必要不可欠です。また、勉強に打ち込むことはもちろん大切ですが、心身のケアも同じくらい大切です。

リラックスする時間を必ず設けるなど、国家試験が終わるまでモチベーションを保てるような工夫を忘れないようにしましょう。

夜間部なら仕事と歯科衛生士の資格取得を両立できる

専門学校の夜間部で勉強する方法は、転職やステップアップとして歯科衛生士を目指す社会人や、家庭と資格取得を両立したい人、学費を稼ぎながら勉強したい人にとって、第一選択肢となり得る進路です。昼間の時間を自由に使える点に加えて、学費が昼間部より安い点や、さまざまな層の人と一緒に勉強できる点も、夜間部で学ぶメリットでしょう。