医療系の専門学校にかかる学費はどれぐらい?実際の金額を徹底調査

医療系専門学校の学費 生活費も考慮しよう

医療分野の職業に就きたいと考えた場合、医療系の専門学校に進みますが、学費だけではなく、さまざまな費用がかかります。今回は1年度にかかる授業料などの学費や入学までの準備、学生期間の生活費などについて解説します。

費用がかかりすぎて進学を断念することがないよう、その対応策につきましても説明しますので、参考にしてみてください。

医療系専門学校の学費(初年度)はどれぐらい?

データを分析

ひと口に医療系専門学校といってもその分野はさまざまで、学費なども大きく異なります。1例として、大阪にある医療系専門学校の大阪医専における入学金や授業料(1年目の学費)についてまとめてみました。

(単位:円)

学  科 年数 授業料 教育充実費 施設・設備 維持費 合 計
高度臨床工学学科 4 960,000 170,000 290,000 1,420,000
高度看護保健学科 4 960,000 170,000 400,000 1,530,000
救急救命学科 3 960,000 170,000 130,000 1,260,000
理学療法学科 3 960,000 170,000 420,000 1,550,000
柔道整復学科 3 900,000 170,000 120,000 1,190,000
※2年目以降の学費は、前年度の学費に50,000~80,000円(学科により差異あり)を加えた金額
※上記の学科のうち、高度看護保健学科入学時、実習着・ユニフォーム代が39,000~53,000円必要
※上記の学科のうち、高度看護保健学科以外に入学時、実習着・ユニフォーム代が7,500~38,500円(学科により差異あり)必要

上記はあくまでも1例ですが、専門学校によって金額は異なります。なお、都市部と地方によっても、上記の相場は異なります。また、自治体や病院が運営している学校では、上記の相場よりも学費が安くなる傾向がありますので、詳しくは個々の学校の公式サイトなどをご覧ください。

一般的に、理学療法士や作業療法士、歯科衛生士といった医療系の専門学校は、他の業種の専門学校の学費と比べると高めになっています。これは通常の授業料に加えて、研修や実習のための費用も加算されるためです。また、医療系の知識を学ぶための参考書は、いわゆる専門書とされるものが多く、テキスト代についても一般的な業種よりは高くなってしまいます。

また、初年度に支払う入学金や授業料ですが、納めなければならない時期は、入学直前の3月とは限りません。特にAO入試や推薦入試は、一般入試に先立って合格発表が行われるため、場合によっては年内に支払い手続きを完了させる必要があります。合格後にバタバタして支払いを忘れてしまったということの内容に、支払い手続きの期限はしっかりチェックしておきましょう。

受験や入学前にかかる費用はどれぐらい?

知識と学習の看板

上記の入学金や授業料などを見て、思ったよりも費用が高いと思われたでしょうか。実は、入学後にかかるお金もさることながら、入学する前、つまり受験や入学準備にかかる費用も意外とかかります。

受験料はどれぐらい?

入学する前に必要なのが、入試にあたって学校側が選考するために実施される検定に必要な受験料です。専門学校の受験料は、国立や公立、私立と組織形態によってまちまちです。下記に主な専門学校の受験料について記載します。

下記の表は令和4年度の受験料の一例です。

組織

学校名

受験料(円)

国立

国立病院機構近畿グループ

(大阪医療センター附属看護学校など)

20,000

公立

都立看護専門学校(板橋看護専門学校など)

13,600

私立

日本工学院専門学校

二年制:20,000

三・四年制:25,000

関西医療学園専門学校

20,000

また、遠方から受験する場合は、受験料以外にも交通費や試験日の宿泊費などがかかることも頭に入れておきましょう。

1人暮らしなら入学前にも多額の費用が

さらに実家から離れて1人暮らしをする場合、引越し費用がかかりますので、最小限の荷物に留めておき、あらかじめ複数の引越し業者に見積もりを取っておきましょう。さらに寮がない場合は部屋を借りる必要があり、その際に敷金・礼金や保証金が必要となります。加えて新しい生活を始めるために家電用品や家具・生活用具などが必要となり、学費以外にも入学までにさまざまな費用がかかります。


負担が大きいなら奨学金制度や学費の一部免除制度の検討も

飛び立つ宇宙船

ここまでは、医療系専門学校に進学するのにあたり、さまざまな費用がかかるということを説明しました。この時点で、金銭面のことを考えると進学するのは無理ではないかと思われた方がいらっしゃるかもしれませんが、奨学金制度や免除制度を検討しましょう。

奨学金制度を活用しよう

奨学金制度で有名なのは、独立行政法人日本学生支援機構が運営する国の奨学金。その他にも家庭環境に応じた支援や、住んでいる場所の自治体が運営する奨学金などもあります。まずは自治体などのサイトもチェックしてみましょう。

また、専門学校によっては自ら運営している奨学金制度もありますし、専門学校と提携している病院や施設が奨学金制度を運営している場合もあります。

さらに、奨学金が貸与された後に、提携する病院に一定期間勤務することで、貸与された奨学金の返還が一部または全て免除されるケースもあります。奨学金制度を元に勤務先を検討してみても良いでしょう。

奨学金制度の一例

実際に、医療系の専門学校ではどのような奨学金の例があるか、確認してみましょう。

日本学生支援機構(JASSO)

日本学生支援機構による奨学金は、医療系の専門学校に限らず最もメジャーな奨学金になります。申込資格に該当すれば、基本的にどの学校であっても申し込むことができますが、卒業後には返還の義務が生じます。

都道府県や市町村の奨学金

各都道府県や市町村といった自治体が行っている奨学金もメジャーな手段の1つです。その自治体に居住している、もしくはその自治体に存在している学校に進学するといった条件はありますが、卒業後にその自治体内の医療施設で勤務すれば変換が免除となる場合があります。

病院奨学金制度

病院の中には、病院独自の奨学金を設けている場合があります。この場合は、専門学校を卒業後に、奨学金を借りた病院で数年間勤務すれば変換が免除となるものが多いです。当然ですが、学校を中退したり別の病院に就職したりすることになると返還の義務が生じるので注意が必要です。

その他の奨学金

ここで紹介したもの以外にも、様々な団体が奨学金を設置しています。専門学校によっては、兄弟姉妹がすでにその学校に入学していた場合に交付される奨学金などもあるため、事前に奨学金に関してはしっかりと調べておくのが良いでしょう。

一部免除制度がある場合も

奨学金の種類によっては、卒業後働いて返済することになりますが、場合によっては授業料の一部が免除されることもあります。例えば、ある専門学校では、入試の成績優秀者に対し、授業料の全額や半額などを免除しています。

さらに、高等教育の修学支援に関する国の新制度が令和3年から開始。授業料などの減免や給付型の奨学金が支給され、専門学校も対象となっています。世帯の所得制限などがありますが、文部科学省の公式サイトで、自分が入学しようとする学校が対象に含まれているかどうか、確認してみましょう。

【理学療法士の面接試験対策はこちら】

医療系専門学校の中でも人気のある理学療法士の専門学校。受験において最も重要なのが面接試験の対策です。具体的な質問例も合わせて詳しく解説します。

在学中にかかる生活費も要チェック

バランスを取るコイン

学生になってかかる費用で、意外と見落としがちなのが生活費。実家暮らしと1人暮らしでかかる費用は大きく変わります。下記に参考として、2020年における下宿生の1か月の生活費平均を記載します。

下記の表は1か月の生活費平均(大学生協「第56回学生生活実態調査の概要報告」)です。

収支

項目

自宅生(円)

下宿生(円)

 

収入

仕送り(小遣い)

10,700

70,410

奨学金

11,420

21,130

アルバイト

37,680

26,360

その他(定職など)

3,020

4,350

62,820

122,250

支出

食費

10,670

24,570

住居費

960

52,910

交通費

7160

3,370

教育娯楽費

10,750

10,990

書籍費・勉学費

3,160

3,720

貯金・繰越

19,610

12,990

その他(日常費・電話代など)

9,820

12,630

62,130

121,180

もちろん都会と地方など、生活環境によって必要な費用は大きく異なってくるのですが、高校の時よりはお金がかかると思っておいた方が良さそうです。専門学校生になると、アルバイトが主な収入源となりますが、医療系の専門学校の場合、スキルアップという観点からも、職種に関連した仕事を学校側から紹介してもらえる場合があります。

ただし、あくまでも学業が本業ですので、働く時間が長くて勉学に悪影響を与えるということの内容に、アルバイトは無理なく行いましょう。

経済的な負担も考慮して入学先を決めよう

今回は医療系専門学校に進学する際にかかるさまざまな費用についてご紹介しました。学校のカリキュラムや主な就職先などをいろいろと調べた上でせっかく入学しても、お金の面で断念してしまっては、元も子もありません。入学の際はもちろん、学生の間にかかる費用など、経済的な負担も考慮した上で、学校選びを考えてみてください。