看護大学に通うメリット・デメリットは?専門学校との違いも解説

年々化zが増えている看護大学 受験する3つのメリット

昨今は世界的に流行した感染症の影響もあり、看護師は大注目されてきました。看護師不足の課題もずっと残っている中、将来、看護師として働くことを希望する皆さんは、国にとっての希望の星です。

看護師を目指すと決めたはいいものの、専門学校に進むべきか、はたまた看護大学を受験すべきか、これはいつまでも悩んでしまいますよね。

そこで今回は、看護大学で学ぶメリットとデメリットを解説します。デメリットがないわけではありませんが、看護大学には多くのメリットがあります。ぜひ最後までご覧ください。

そもそも看護師になるために必要なこと

青いファイルを持つ女性看護師

そもそも看護師になるには、看護師国家試験に合格して免許を取得する前に3年以上の教育を受ける必要があります。看護師を養成する教育の内容は法律で定められており、さまざまな特色のある学校で専門職としての基盤を作ることが可能です。

近年では4年制看護大学が増えており、次のような学部で看護師になるための教育を受けられます。

  • 看護学部看護学科
  • 医学部看護学科
  • 医学部保健学科

 看護師になるために必要な専門教育の内容

看護師として学ぶ内容は、非常に多岐に渡ります。専門教育の基本的な内容は、おおむね次のとおりです。

専門領域学ぶ内容
解剖学・生理学・公衆衛生学身体や病気、薬、栄養などに関する医学的な知識
心理学・統計学患者はもちろん、医師やほかの看護師、作業療法士、薬剤師などの他職種との協働・連携に役立つ客観的な視野やコミュニケーション能力
看護を実践する技術病棟や訪問看護で必要な体位変換など患者をサポートする看護のスキル

看護大学における授業は、主に「講義」「演習」「実習」からなります。なお演習と実習の違いは次のとおりです。

授業の種類それぞれの授業の主な内容
演習・大学内の実習室において、モデル人形を使用して「注射」「血圧測定」「胸の音を聴く」などのシミュレーションを行う
実習・病院において実際の患者を担当 ・先輩看護師や教員の指導を受けながら適切なケアを提供

看護師国家試験は難しい?

卒業した学校が看護大学か専門学校かにかかわらず、誰もが同じ試験を受験します。厚生労働省のデータによると、看護師国家試験の平均合格率は過去10年間で約9割です。合格率が高いことから、看護大学で学ぶ知識やスキルを身につけていれば難しいことはありません。

看護師の国家試験は、毎年2月中旬に実施されています。一般問題と状況設定問題から出題されており、合否を決めるボーダーラインは毎年変動するのが特徴です。ボーダーラインは厚生労働省によって決められており、合格前にどの程度か正確に把握することはできません。

看護師の国家試験は、医療の現場で職務遂行に必要な知識を持っているかを確認することを目的としています。そのため看護大学での学びにしっかり取り組めば、十分合格を目指せるというわけです。

看護大学で学ぶメリット

木の椅子が並んでいる

お待たせしました。進学先として看護大学を選ぶメリットについて6つ見ていきましょう。

国家試験の合格率が短大・専門学校より高い

看護大学を卒業した人は、短大・専門学校を卒業した人よりも国家試験の合格率が高くなる傾向にあります。旺文社 教育情報センターが提供するデータによると、2022年の大学新卒の合格率は前年より0.8ポイントアップし98.2%でした。

大学によっては同時に複数の資格取得を目指せる

看護大学卒業に必要とされる所定の単位は、124単位です。看護学の学位と看護師の受験資格を取得できるケースのほかに、次のような国家資格の受験資格も同時に取得できる看護大学もあります。

  • 保健師
  • 助産師

また次の資格は、養護教諭養成課程などの専門科目を履修すれば国家試験なしで取得できます。

  • 養護教諭一種

複数の資格取得は、仕事の選択肢を増やしてくれます。資格に興味のある人にとって、看護大学はメリットが大きいといえるでしょう。なお日本看護系大学協議会が、複数の資格取得が可能な大学一覧を公開していますので、参考にしてみてください。

教育者・研究者への道が開かれる

看護大学を卒業してから、高度実践看護師を目指したり教育者や研究者の道に進んだりしたくなるかもしれません。より高度な知識や技術を身につけたい人には、大学院の修士・博士過程で学ぶことも可能になります。

卒業すると学士(看護学)の学位を取得できるので、学位がない人と比べて大学院への出願資格を得られやすくなるからです。より高度な知識を身につけ、教育者や研究者を目指す選択肢がほしい人は看護大学を目指すといいでしょう。

一般教養科目を履修でき知識の幅が広がる

看護大学では専門分野の看護学だけでなく、自分の関心のある一般教養科目を履修します。幅広い知識を習得することで広い視野で社会を考えられるようになるほか、理解力・判断力を養うことが可能になるのです。

また自らのふさわしい生き方や誇りを持つ生き方を模索するなど自律した人格・品格を備え、国際的な視点も持てるようになります。

さまざまな経験値が高まる

看護大学へ進学する大きなメリットは、希望すればさまざまな経験を積めることです。たとえば交流協定のある海外の大学に学費を抑えて留学したり、現地で研修を受けたりできます。国際的な経験を積みたい人は、交換留学制度を調べてみるといいでしょう。

専門学校や短大と比べて規模が大きいため、授業や演習で使用する設備・施設が充実している点も魅力的です。演習で使う機材は新しく、数も豊富に揃っています。また学生食堂・生協(売店)・図書館など、サポート環境が整っているので焦らず学べるでしょう。

4年かけてじっくり学ぶので、自由になる時間を活用してサークル活動やアルバイトも両立可能です。さまざまな経験をしてから、看護師として現場で働きたい人にとって魅力的だといえます。

さまざまな境遇の人と一緒に学べる

一生の付き合いになる可能性をもつ、多くの仲間に出会える点も看護大学で学ぶメリットです。総合大学に入学すれば、学生数が多い分、教員を含め友達や先輩との出会いも多くなります。

近年では看護系大学への編入希望者が増えていることから、さまざまな境遇の人と一緒に学べるでしょう。すでにほかの学部で大学を卒業した人が学士編入学を利用したり、社会人向けの入試制度で編入したりする人も増えているからです。

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看護大学で学ぶデメリット

左から小、中、大と植物が並んでいる

メリットの多い看護大学への進学にも、デメリットはあります。2つ見ていきましょう。

高い学費を払う必要がある

3年制の専門学校と比べると、4年制の看護大学は単純に1年分の学費が高くなります。看護大学には国公立と私立があり授業料は異なりますが、一般的に看護大学に行くと学費が高いと考えていいでしょう。

看護系の学校には、病院が学費の貸与を行う病院奨学金制度が数多くあります。晴れて看護師になれた際、その病院で一定期間働くことで返済が免除になるという制度です。

ほかにも日本学生支援機構、自治体や地方公共団体などが実施しているものや、学校独自の奨学金制度があります。私立大学に行くと学費が高額になるので、さまざまな奨学金制度を検討するといいでしょう。

専門学校よりも受験勉強が大変

4年制の看護大学受験は、専門学校の受験勉強より大変です。専門学校の中には「国語」「小論文」「面接」で受験できるケースもあります。しかし看護大学は国公立を選ぶと、5教科7科目の共通テストを受ける必要があるからです。

対策する科目が多い分、受験勉強が大変になるほか、数学の試験範囲が広がり難易度が高くなるケースもあります。そこで受験勉強には、志望校ごとに出題傾向を把握しながら対策できる教材を選ぶことが重要です。

学ぶ目的と費用がマッチする学校を選択しよう

同じ看護師の養成校でも、看護大学と専門学校とでは学ぶ環境が大きく異なります。看護大学に行くなら「助産師や保健師になりたい」「教育・教育に携わりたい」など、学ぶ目的を明確にしておきましょう。

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