看護専門学校は3年通えば看護師になれる?初歩的疑問を解説!

あなたにあった 資格取得ルートを探そう

看護師の国家試験受験資格が取得できる学校は大学と短期大学、そして今回スポットを当てる看護専門学校があります。看護師を目指す人にとって、それぞれの学校のメリットや異なる点など、しっかり把握して学校を選びたいですよね。

今回は、看護専門学校への進学を検討している方の疑問を解決するべく、看護専門学校のカリキュラムや大学との違い、看護師を目指すための方法などについて詳しくご紹介します。

看護専門学校の教育期間は3年

空を指差す看護師

看護師になるためには、第1歩として看護師を養成する学校に進学する必要があります。看護師を養成する学校には、大学や短期大学、看護専門学校があり、そこで3年以上の専門教育を受けていることが看護師国家試験資格の必須条件です。厚生労働省によると2020年12月21日現在、3年以上の看護専門教育を行う学校(大学・短大も含む)は、全国に835校あるとされます。

看護専門学校は3年制。看護師に必要な実践的な知識や技術を3年間で学びます。高等学校を卒業後、将来の目標が看護師とはっきりと決まっている方に向いている学校です。

 

看護の専門学校と大学(4年制)の特徴とカリキュラムの違い

看護師の国家試験受験資格を取得するという目標においては、大学と看護専門学校は同じです。しかし、看護専門学校の多くは3年制で、大学は4年制と修業年限に違いがあります。

あとから後悔しないためにも、どのような点が具体的に異なっているのかを知って、進学先は決めたいものです。

看護専門学校

看護専門学校の修業年限は3年です。学校では、卒業後医療現場ですぐに役立つ専門的な学習や技術の演習に取り組みます。臨地実習や演習は1年生の時から行われ、必須学習時間の約1/3が看護実習です。教科書では学べない患者さんへの接し方や状況判断など、実践力を3年間でみっちり育むことができます。

病院の附属の看護専門学校の場合、そのまま母体の病院に就職できることが多く、就活が楽というメリットがあります。また、臨床実習の多くを附属の病院で実施しているので、就職先の職場の雰囲気がわかっていて、気持ち的にも楽ではないでしょうか。

看護専門学校の中には、保健師統合カリキュラム校があることを併せてご紹介します。看護師と保健師の国家試験受験資格が取れ、一般的な看護専門学校とは違い4年制です。厚生労働省によると2020年12月21日現在、全国には10校あります。

 看護専門学校看護専門学校 統合カリキュラム校
修業年限3年4年
卒業までに必要な単位数97単位以上 3000時間以上の講義、実習111単位以上
取得できる学位看護専門士が付与される学校もあり高度専門士が付与される学校もあり
取得できる資格看護師国家試験受験資格  看護師国家試験受験資格 保健師国家試験受験資格

大学の看護学部

看護系大学は4年制です。授業は、看護師になるための専門知識や技術を学ぶ科目と一般教養科目の2つに大きく分けられます。その割合はフィフティフィフティで、看護専門学校と異なるところです。

大学は、幅広い分野を学び、視野を広げることができるところに特徴があります。カリキュラムは、資格取得に必要な看護学に加え、看護学を体系づけた学問も修学します。よって、看護師だけでなく保健師や助産師、養護教諭の資格も取得できる大学が多いです。卒論などで論文に触れる機会もあり、卒業後研究職に携わることもできます。

 看護系大学
修業年限4年
卒業までに必要な単位数124単位以上
取得できる学位学士(看護学)
取得できる資格看護師国家試験受験資格
保健師国家試験受験資格 ※大学によって異なります
助産師国家試験受験資格 ※大学によって異なります
養護教諭一種免許 ※大学によって異なります

【看護専門学校面接試験対策の詳細はこちら】

看護専門学校を受験する上で、最も重要視されるのが面接試験です。面接試験での評価ポイントや、具体的な質問と回答例といった対策まで、詳細に解説します。

専門学校・大学以外で看護師になるルートは?

時計とカレンダー

看護師国家試験に合格するためには、先にご紹介した看護専門学校や看護系大学に進むだけでなく、他にもいくつか方法があります。

2年制の准看護師専門学校で准看護師の資格を取得して、新たに2年間の看護専門学校で教育を受けるコース。また、高等学校の看護専門学科に入学し5年間の教育を受けるコースもあります。准看護師の資格を先に取得すれば、早く就職ができ経済的にも楽な点がメリットです。

看護師資格取得のルート

  • 中学校→准看護師養成所(2年)→准看護師免許取得→実務経験(3年以上)→看護専門学校(2年)→看護師免許取得
  • 中学校→高等学校衛生看護科(3年)→准看護師免許取得→看護専門学校(2年)→看護師免許取得
  • 中学校→高等学校看護科+専攻科(5年一貫)→看護師免許取得
  • 中学校→高等学校→准看護師養成所(2年)→准看護師免許取得→看護専門学校(2年)→看護師免許取得
  • 中学校→高等学校→看護専門学校(3年)→看護師免許取得
  • 中学校→高等学校→看護専門学校統合カリキュラム校(4年)→看護師免許取得
  • 中学校→高等学校→看護系大学(4年)→看護師免許取得

 

 

1年

2年

3年

4年

5年

6年

7年

8年

1

 

中 学 校 卒 業

准看護師養成所(2年)→准看護師免許取得

実務経験(3年)

看護専門学校(2年)

看護師

免許取得

2

高等学校衛生看護科

(3年)→准看護師免許取得

看護専門学校(2年)

看護師

免許取得

 

 

3

高等学校看護科+専攻科(5年一貫)

看護師

免許取得

 

 

4

高等学校

准看護師養成所(2年)→准看護師免許取得

看護専門学校(2年)

看護師免許取得

5

高等学校

看護専門学校(3年)

看護師免許取得

 

6

高等学校

看護専門学校統合カリキュラム校(4年)

看護師免許取得

7

高等学校

看護系大学(4年)

看護師免許取得

看護学校のメリット・デメリットについては、当ブログの「看護専門学校のメリット・デメリットは?進学先の選び方も解説」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

専門学校は3年間で実戦向きの授業が受けられる

高等学校の看護学科と専攻科であれば、5年一貫なので最も早く看護師資格の取得が見込めます。しかし、2018年現在5年一貫制の高等学校は全国で83校と少ないのが現状です。その点3年制の看護専門学校は全国に多くあり、学校の選択技が広い上に、3年間の修学で看護師国家試験の受験資格を得ることができます。

将来の目標が看護師とはっきり決まっている方は、ぜひ今回の内容を参考に、自分に合った看護専門学校を探してください。