↓ 本記事の内容をざっくり5分で解説しています ↓
看護系の大学・短期大学・専門学校の入学試験では、小論文試験がよく出題されます。看護系の小論文では、哲学的な問いかけのテーマも多く、慣れていないと書きづらさを感じるかもしれません。
今回は、看護系の小論文対策をしたい方にむけ、書き方のポイントや過去に出題されたテーマのほか、小論文対策のポイントなどの役立つ情報をご紹介します。
看護専門学校の小論文の書き方!3つのポイント
看護師の専門学校や大学などの養成校に入学するためには、小論文で高得点をあげる必要があります。減点をできるだけ避け高得点を目指すために、次にあげる小論文の3つのポイントを意識して作成しましょう。
- 与えられたテーマにそって論理的に説明する
- 否定表現を避け小論文の型にそって仕上げる
- 具体例も含め規定文字量の8割以上を埋める
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
与えられたテーマにそって論理的に説明する
看護師専門学校の小論文試験で出されるテーマは非常に幅広く、時には哲学的な内容も含まれます。そこで、小論文作成の際には、うっかりテーマから逸脱しないよう注意が必要です。
小論文には、論理的な思考をベースにした記述が求められています。小論文に必要とされる要素は、次のとおりです。
- テーマについての自分の意見
- 自分なりの意見を持つに至った理由
自分なりの意見を持つに至った理由の記述には、読み手に「なるほど」と思わせる「説得力」も必要です。小論文は自分の体験や気持ちを綴る作文とは異なり、テーマにそった論理的な展開力をみられています。
否定的な表現を避け小論文の型にそって仕上げる
小論文の作成では、自分の意見を「型」に落とし込んで展開します。
自分の意見を述べることに抵抗のある方は、いいわけや断り書きとみなされる否定的な表現をしがちです。例えば、次のような表現を添えるのは控えましょう。
- 「誤解を恐れずにいうと」
- 「私が理解できているかどうか不明だが」
- 「私には難しいのだが」
上記の否定表現を避けながら、できるだけ短い文章で「型」を守って、小論文を作成します。おすすめの「型」は、「序論・本論・結論」です。
- 序論:与えられたテーマに対して「問題提起」と「意見提示」
- 本論:自分の意見に対して論旨を展開
- 結論:全体を整理し自分なりの結論を提示
小論文の記述では、余韻を残したり含みを持たせたりする必要はありません。
具体例も含め規定文字数の8割以上を埋める
自分の意見や理由を展開する際には、理由をサポートする具体例を示すと読みやすい小論文になります。新たな発想や自分の内省的な気づきを含む内容であれば、評価が高まるでしょう。抽象的な内容ばかりだと、論旨がボヤけるので注意してください。
小論文試験では、規定文字数の8割から9割を埋めるように小論文を作成しましょう。8割に満たないと、減点になることがあります。同じ表現や内容を繰り返すことのないよう、推敲時にしっかりチェックしてください。
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看護専門学校で過去に出題された小論文のテーマ
看護系の大学・短期大学・専門学校の小論文試験で出題されるテーマは、次の4つのカテゴリーに大別できます。
- 看護・医療について
- コミュニケーション
- 社会・時事問題
- 哲学的な抽象的な問い
社会・時事問題は、他のカテゴリーとも密接に関係しています。
ここではカテゴリーごとに、過去に出題されたテーマを見ていきましょう。
看護・医療について
- 認知症患者を拘束することへの是非
- 看護師の人数と患者の人数の差について
- 理想の看護師像
- 薬剤投与ミスについて看護師として防げることは
- AIの発展があるなかでこれからの看護師に必要なこと
- 患者を「人として尊重する」とはそもそも看護師にとってどういうことか
- 看護とマナーについて
- 看護にかかわる上でのマニュアルについて
- 臓器移植について
- 看護師に必要な能力
- 医療現場における関係をどのように築きたいか
- 18歳に成人が引き下げられたこと、医療従事者と患者の間に必要なこと
- 将来残る仕事(医療系)はなぜか
- 看護の力とは何か
コミュニケーション
- 自分と異なった意見をもつ人と話をするとき、大切にしていること
- コミュニケーションをとる際気をつけること
- 人間関係とコミュニケーションについて
- 苦手な人とのコミュニケーションについて
- チーム医療について思うこと
社会・時事問題
- 高齢者ドライバーによる事故を防ぐにはどのような対策をするべきか
- バリアフリーについて
- LGBTについて
- ボランティアについて
- ワークライフバランスについて
- SNSについて
- ペットを飼うことについて
- 高齢者問題
- 人々が健康に仕事をするのに必要なこととその理由・高校生活で学んだこと
- 今の自分とこれからの自分
- 捕鯨問題について
哲学的な抽象的な問いかけ
- やさしさについて
- 思いやりについて
- “心の強さ”とは何か
- 微笑みの力について
- コンピューターと人間の関係性について
- 自ら学ぶとはどういうことか
- 人から思われることで痛みが和らぐ
- 人が豊かに生きるための活動とは
- 今日はあなたにとってどんな日ですか
- 生命について
- 成功と失敗から学ぶこと
- 人間性を育むために心がけたいこと
- 親切と甘やかしの違い
- 努力する意味
- メモをとることについて
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看護専門学校を受験する上で、最も重要視されるのが面接試験です。面接試験での評価ポイントや、具体的な質問と回答例といった対策まで、詳細に解説します。
小論文の対策方法
看護系小論文は、次にあげる3つの対策方法を知って実践することで、どなたでも苦手意識を克服できます。
- 小論文の評価基準を知る
- 看護・医療の一般的な知識は必須
- 小論文の演習に何度も取り組む
それぞれの対策法を詳しく見ていきましょう。
小論文の評価基準を知る
看護系の大学・短期大学・専門学校の入学試験で小論文が採用される理由は、受験者が看護師や入校する養成校に「ふさわしい」かどうか資質をチェックするためです。
看護師にふさわしいのは、次のような資質をもつ方といえます。
- チーム医療に取り組む協調性
- 患者を理解し共感できる力
- 変化に対応するために学び続ける姿勢
- 医学・医療の課題に関心や知識を持っている
看護師の各養成校は、「アドミッションポリシー」を公開しています。必ず受験する看護専門学校などのアドミッションポリシーを、事前によく理解しておきましょう。小論文の論旨をどのように展開すれば良いか、ヒントが見つかるかもしれません。
看護・医療の一般的な知識は必須
看護系の大学・短期大学・専門学校に入学したいなら、看護・医療の現場で課題とされている問題などにアンテナを張っておきましょう。「論理的に考える力」につながるので、試験対策として有効です。
ただし看護・医療の知識が、小論文のテーマとして必ず出題されるとは限りません。しかし看護・医療の知識を蓄積するためには、他の人が書いた記事などを読むことになります。「読む」ことも「書く」力につながるので、積極的に看護・医療の一般的な知識を集めましょう。
社会・時事問題と絡めたテーマが出題されることもあるので、広くさまざまな情報に触れるよう習慣づけることが大切です。
小論文の演習に何度も取り組む
小論文の作成では、慣れも大切です。所定の時間内に、規定文字数の8割から9割を書き切れるかどうか演習に取り組んでみましょう。時間を測りながら「実際に書く」練習を繰り返します。
受験する看護専門学校などの過去問も探してください。過去に出題されたテーマを把握し実際に書くことを通じて、自信をつけることが大切です。
大量の小論文を書くことにこだわる必要はありません。それよりも1題の小論文を高いレベルで完成させるために、何度も書き直しをしてください。
なお小論文の書きっぱなしは、おすすめしません。書き上げた小論文を他の誰かに添削してもらうと、小論文作成のコツを早くつかめます。
小論文で合格点を取ることは難しくない
小論文の演習をはじめた当初は、思うように書けずに苦労するかもしれません。しかし小論文の書き方や対策のポイントをつかめれば、書くスピードが上がります。小論文では、人の心を打つような文章を書く必要はありません。
テーマから逸脱せず、論理的に自分の意見を展開することに集中してください。しっかり小論文の対策ができれば、満点は難しくても合格点に到達できます。
できるだけ書いては添削してもらうことです。演習と添削を積み重ねていくことで、質の高い小論文を書けるようになります。
面接試験に関して知りたい方は、当ブログの「【看護専門学校面接対策】評価ポイントとよく聞かれる質問&回答6例」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。
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